N響定期公演Bプロ
NHK交響楽団定期公演・Bプロを聴きにサントリーホールへ行ってきました。
指揮: ヘルベルト・ブロムシュテット
ピアノ: ラルス・フォークト
今宵棒を振るブロムシュテット氏はわたくしお気に入りの指揮者のひとりです。数年前にマーラーの交響曲5番を聴いて以来、すっかりファンになってしまいました。足取りも軽ろやか、背筋をスーッと伸ばしたその矍鑠とした姿はとても78歳には見えません。牧師の家庭に生まれ、ベジタリアンであり敬虔なクリスチャンとしての生き方が崇高な音楽に投影されているかのような方です。N響の名誉指揮者となってすでに20年余、これからもできるだけ多くの崇高な音楽を紡ぎだしていただきたいものです。
モーツアルト/ピアノ協奏曲
第23番 イ長調K.488
モーツアルトのピアノ協奏曲のなかでもよく知られたポピュラーな曲です。モーツアルト30歳時の作品といわれますから絶好調のころの作品と言えるでしょう。
3つの楽章で構成され、アレグロ・アダージョ・アレグロアッサイ、ソナタ形式のモーツアルトお得意のパターンです。♪おたまじゃくしを多用し軽快かつ躍動感あふれるメロディーはいつ聴いてもこころが洗われ,ここちよい。十数年前、天才ピアニストといわれたブーニン演奏するモーツアルト23番があまりにも衝撃的で、それ以来わたしのなかでは23番のイメージはブーニン奏法が定着しています。演奏者ラルス・フォークト氏、過去一回演奏を聴いたことはありますが、今宵はなんなくこなした感じでややインパクト不足気味の演奏でした。未だブーニンの・・・が消え去りません。
ブルックナー/交響曲 第3番 ニ短調(第1稿)
ブルックナーの交響曲には「版」がよく登場します。ノヴァーク版、ハース版などがそうです。詳しいことはわかりませんが、ご興味のある方はここをご覧ください。
今宵のブルックナー3番の楽譜は稀にしか演奏されない第1稿となります。
彼が尊敬するワーグナーへ献呈したところから、副題「ワーグナー」とも呼ばれているそうです。演奏時間65分(長いです*^^*)、劇的に変化するメロディーの流れ、まるで長編ドキュメンタリー映画を観ているようかの様にさまざまな場面が目に浮かびます。それは美しい光景であったり、雄大な自然の景色であったり・・・突如、脈絡なくピタっと止まり静寂が襲い息を呑む、聴衆はもう否おうなくブルックナー・ワールドに引き込まれてしまいます。
わたくし、ブルックナーの美しい旋律に、もうウルウルしてしまいました^^;
観客は比較的男性の方が目立っていました。やはり男性好みのブルックナー・ワールドなのかな?
by 5-saturn
| 2006-02-10 20:05
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