映画「ゼロ時間の謎」
渋谷BUNKAMURAにあるル・シネマで現在公開中の映画「ゼロ時間の謎」を観てきました。
この映画はご存知のとおり、あのミステリーの女王アガサクリスティ原作の同名小説を映画化したものです。自身が生涯作品ベスト10に挙げる傑作だともいわれていますが。。。
物語の舞台はフランス西部ブルターニュ地方、海辺に面した豪華別荘、登場人物はオートクチュールで装ったセレブな面々・・・とまぁ、アガサ(長いので以下省略)お得意の~らしいシチュエーションです。エルメス、ラクロア、、、高級ブランドのコスチュームも見逃せませんよ。
この手の推理小説では登場人物のなかで一番らしくない人物が犯人ということが鉄則(火曜サスペンス劇場しかり)、案の定この作品もそうでした(笑)
アガサの作品に限ったことではないですが、昔のミステリーもののリメイクはとても難しいと思う。当時は誰も考えつかないような、衝撃的なトリックでも数十年経つとトリックでもなく普通のことになってしまうことがあります。
例えば松本清張の「点と線」では犯人が飛行機を使って移動するトリックを刑事が解明する場面があり、この作品一番の見せ場になっている。この当時移動手段としての飛行機は庶民には全く縁がなかったので、読者の意表を突いてトリックとして成立したわけですね。
余談ですが、一世を風靡した所謂すれ違い映画なんて 携帯全盛の現代ではもはやありえませんから・・・(笑)
この映画、ミステリー作品なのでもちろんトリックはありますが、きょうび もうトリックにはなりえないでしょう。謎解きと同時に、殺人はそこに至るまでそれ相応の過程が積み重なって起きた結果でしかないという真理も教えてくれる。
最近のハリウッド映画によくある やたら複雑で訳のわからないミステリーものより わかりやすくていいな。。。。これ、もしかして年の所為か(苦笑)
by 5-saturn
| 2008-01-19 15:22
| movie
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |